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印刷機がない時代

印刷機がない時代にはどうやって印刷ができたのだろうか。木版を思い出してもらえればいい。版木の上にバレンをのせてこするしかない。それでやっと一枚のものができあがる。現在でも美術木版などはバレンでやっているのだが、これだとせいぜい一時間に十枚か二十枚しか刷れない。グーテンベルクは、一ページにいっせいに力をかける「プレス」という技法を開発する。いまでは「プレス」という言葉は報道の代名詞に使われているが、本来の意味は「押しつぶす」ことだ。なぜ「押しつぶす」が「報道」になったかは、このグーテンベルクの印刷機にすべての起源がある。「プレス=押しつぶす」が印刷物を押しつける、紙に版を押しつけるという意味になって、それがやがては新聞という意味になり、最終的に報道という意味そのものになったわけだ。
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