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第一志望の大学のキャンパスに行ってみよう

Sさんが最後にカウンセリング室を訪れたのは、風の涼しさが秋の訪れを感じさせる頃だった。いくぶん大人びて、女性らしく柔らかな雰囲気をかもし出していた。イライラはなくなったわけではないが、生理が始まる二、三日前に激しくなるのが分かっているので、その時期にはあらかじめ勉強時間を少なくして、気分転換のために散歩をしたり、アロマオイル入りのお風呂に入っているという。また、生理痛自体もなくなったわけではないが、処方された薬を服用したり、お腹を温めたりして症状が少し軽くなったそうである。志望大学や学部の選択に関しては、いろいろ情報収集した結果、公認会計士を目指して勉強中の高校の先輩が通っている大学を第一志望に決めた。ほかの大学も商学部を中心に受けることにした。仕事が忙しく、また、単身赴任で接触がほとんどなかった父親とは、週末に帰った時や、電話で話す機会も増え、父親がどんな仕事をしているのかも少しだけ分がってきた。次の休日には第一志望の大学のキャンパスに行ってみようと思っていると笑顔を見せた。翌春カウンセラーはSさんからの便りで、無事に第一志望校に合格したことを知った。カウンセラーとして同じ女性として二重に嬉しい便りだった。