服飾史に登場はしたものの、胸ポケットはなかなか定着しなかった。オーバーコートには設けられても、上衣に設けられるのは稀だった。現在では、スーツであれ、ややスポーティーなジャケットであれ、胸ポケットはごく当たり前にある。ところがそのように定着したのは20世紀、1920年代になってからのことだ。現代にまでいたるスーツが完成し、その上衣に設けられたときから、どうやら胸ポケットはグローブを挿す場所から、チーフを挿すべき場所へと変化を遂げたようだ。ところでチーフそのものの起源は古い。ローマ帝政時代に競技のはじまりを告げるために振られた布は、日常時には顔を拭うなどハンカチーフと同じように使われていた。ハンカチーフはその初期から、日常性と儀礼性を同時に合わせ持っていたのだ。ハンカチーフはルネサンス期のイタリアで流行し、16世紀になると上流階級にとっては必需品となる。ハンカチーフという呼称が生まれたのも16世紀のことだ。バロックやロココの時代となると、ハンカチーフは一気に奢侈な存在となる。レースに宝石をあしらったものまでが登場する。当時の上流階級に属す男たちにとっては、上質な絹でつくられたチーフを無造作に浹をかむのに使うことこそがステイタスになった。これは現代の英国でも、ポケットチーフを使って平然と浹をかみ、それをまた胸ポケットに戻すことがジェントルマンのあるべき姿とされることと重なっている。
[通販サイト一覧]
コナカのスーツ通販
http://www.konaka.jp/
ボッテガ 通販
http://www.bottegaveneta.jp/ja_JP/shop-products
ボッテガ メンズ
http://www.bottegaveneta.jp/ja_JP/shop-products/Mens/designer-handbags