新潟地震のときであった。毎日朝から晩まで木造の建物の被害状況を調べるために屋根裏と、床下を見て歩いたことがある。被害状況は各所にわたっているが、その中で最も多いのが屋根裏の被害である。例を上げてみると、小屋束、母屋束の棟束などがそれぞれ小屋組や、母屋、棟などから離れてしまうこと。梁(はり)と桁(けた)が離れてしまうこと。胴差(どうざし)と梁が離れてしまうこと、柱が折れたり、さけたり、あるいは柱と桁がはずれたりした被害か多く見られた。
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このうち、被害の最も多いのが柱と桁、梁の周辺の被害である。木造建築でも学校建築や、公民館建築などの大きな建物になると柱間が大きいため、方づえというものを利用する。ところがこの方づえを使用している建物ではこの被害が大きい。理論的にわかりきったことではあるが、やはり大工さんが工事をするのには気づかないのであろう。方づえを使用する場合には、これをあまり強固にしないことという原則がある。